あかねさん
こうきさん
Binanceを使って稼いだ利益には税金がかかります。
税金について理解せずに放置しておくと「数年後に延滞料を請求された…」といった状況に陥ってしまうこともあるでしょう。
とはいえ、Binanceで稼いだ仮想通貨の利益に税金がかかることは知っていても、具体的に何をすればいいのか詳しくわからないですよね。
そこで、この記事ではBinanceの利益にかかる税金を基礎からわかりやすく解説していきます。
本記事を読めば、Binanceの利益に関する不安を解消して仮想通貨の投資に集中できるようになるでしょう。
- Binanceで税金がかかるタイミングは5つ
- 仮想通貨同士の税金に要注意
- 仮想通貨の税金は累進課税が適用される
- 税金対策として「利益を20万円以下に抑える」「海外移住する」「損失を確定させる」「法人にする」が有効
- 現在日本人の登録ができないBinanceのかわりにBybitが人気
同日に国内の暗号資産交換業者「SEBC」の全株式を取得し、本格的な日本進出に乗り出したことが要因と考えられます。
日本版Binanceでは取引銘柄・レバレッジが大きく制限されるため、自由度の高い取引環境を探していた方は他の海外取引所を検討しましょう。
具体的な選択肢としてはBybit(バイビット)、Zoomex、MEXC、KuCoin(クーコイン)などが人気です。
国内トレーダーに人気のおすすめ海外仮想通貨取引所ランキングはこちらをご参照ください。
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Binance(バイナンス)で税金がかかるタイミング
Binanceを使った取引で税金がかかるタイミングは、以下5つのケースです。
- 仮想通貨を売却したタイミング
- 仮想通貨で他の仮想通貨を購入したタイミング
- 仮想通貨の配布を受け取ったタイミング
- レンディングやステーキングの報酬を受け取ったタイミング
- 仮想通貨で商品を購入したタイミング
1つずつ解説していきます。
仮想通貨を売却したタイミング
仮想通貨を売却して、利益が出たタイミングで税金が発生します。
売却して得た利益を投資の世界では、「売却益」と呼びます。
(出典:LINE BITMAX 公式サイトhttps://bitmax-mag.line.me/archives/26197130.html)
400万円で買った1ビットコインを500万円で売却したケース。
売却時の価格(500万円)-購入した時の価格(400万円)=売却益(100万円)
上記のケースでは、売却益の100万円に対して税金が発生します。
売却益は、取引所から出金していなくても課税対象となるので注意しましょう。
なお、個人で取引している場合、利益が出ているけど利益確定(売却)していない含み益状態の利益は課税されません。
仮想通貨で他の仮想通貨を購入したタイミング
仮想通貨で他の仮想通貨を購入すると税金がかかります。
つまり、仮想通貨同士の交換で税金が発生するということです。
(出典:LINE BITMAX 公式サイトhttps://bitmax-mag.line.me/archives/26197130.html)
例えば、1ビットコインが200万円の時に購入して1ビットコイン=400万円になったとします。
この時に、400万円分のビットコインをイーサリアムに交換すると「200万円」が利益とみなされて課税対象になります。
400万円(ETHの購入価格)-200万円(BTCの購入価格)=200万円(課税対象の利益)
仮想通貨同士の交換は、利益を出した実感が少ないため税金の申告漏れが多い項目です。
実際に、2020年に約7,700万円を脱税したとして訴えられた男性は「仮想通貨同士の交換で税金がかかると思わなかった。」と発言しています。
特に、海外の仮想通貨取引所ではUSDTなどのステーブルコインで取引を行うため、仮想通貨で他の仮想通貨を購入することが多いので注意しましょう。
仮想通貨の配布を受け取ったタイミング
エアドロップ(仮想通貨の無料配布)やキャンペーンで受け取った仮想通貨は、受け取った時点で課税対象となります。
税金の計算方法はシンプルです。
20万円分のトークンを受け取ったら20万円がそのまま課税対象となります。
20万円(受け取った時点での仮想通貨の価値)=20万円(課税対象の利益)
エアドロップ後にトークンの価値が下がったとしても、受け取った時点での価値で納税しないといけません。
また、エアドロップされた仮想通貨の価値が上がったタイミングで売却すると売却益に対する課税もされるので注意が必要です。
レンディングやステーキングで報酬を受け取ったタイミング
仮想通貨のレンディングやステーキングで仮想通貨を預けておくと、報酬がもらえます。
報酬を受け取った時点で利益とみなされて税金がかかるルールです。
例えば、1,000万円分のビットコインを年利5%のレンディング企業に貸し出しているとします。
ビットコインの価値が1年間変動しなかったとして、年間で50万円の利益が発生します。
利回りで受け取る50万円は、受け取った時点で課税対象です。
50万円(レンディング・ステーキングで受け取る報酬)=50万円(課税対象の利益)
仮想通貨の配布同様、円やドルなどの現金に変えていなくても税金はかかるので注意しましょう。
仮想通貨で商品を購入したタイミング
ショッピングに使った仮想通貨は、課税対象となる可能性があります。
自分が投資した時よりも価値が上がっている仮想通貨を決済に使うと、課税対象の利益とみなされます。
例えば、100万円のビットコインが120万円になったタイミングで120万円の商品をビットコインで購入したとします。
この時、20万円分の利益が課税対象です。
120万円(決済時の仮想通貨の価値)-100万円(取得した時の仮想通貨の価値)=20万円(課税対象の利益)
近頃は、仮想通貨を決済手段として採用する企業が増えてきました。
そのため、今後は商品を購入する際に仮想通貨を利用するケースは増えていくと予想できます。
決済時の利益には税金を払う必要があると覚えておきましょう。
仮想通貨にかかる税金の計算方法
仮想通貨にかかる税金の計算方法を、以下2つに噛み砕いて解説していきます。
- 仮想通貨の利益は雑所得
- 税金の計算方法
Binanceを使って利益を出した際は、税金の計算方法として参考にしてください。
仮想通貨の利益は雑所得
仮想通貨の利益は、雑所得に分類されます。
雑所得は、本業の所得と合算で計算されて税率が決まります。
なお、仮想通貨にかかる所得税は「累進課税」といって所得額が高いほど税率が高くなる仕組みです。
以下、累進課税の税率をまとめました。
課税される所得 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
1,000円~194万円まで | 5% | 0円 |
195万円~329万円まで | 10% | 9万7,500円 |
330万円~694万円まで | 20% | 42万7,500円 |
695万円~899万円まで | 23% | 63万6,000円 |
900万円~1,799万円まで | 33% | 153万6,000円 |
1,800万円~3,990万円まで | 40% | 279万6,000円 |
4,000万円以上 | 45% | 479万6,000円 |
(参考:国税庁 所得税の税率)
税金の計算方法
前述した仮想通貨の「雑所得に分類される」「累進課税が適用される」という特徴を踏まえて、具体的な税金の金額をシュミレーションします。
本業で年収700万円、Binanceを使って100万円の利益を1年間で稼いだとします。
①700万円(本業の収入)+100万円(仮想通貨の利益)=800万円(課税対象の利益)
②800万円(課税対象の利益)×0.23(税率23%)-63万6,000円(控除額)=120万4,000円(支払う所得税)
一般の会社員の場合は源泉徴収によってすでに給与所得分の納税は完了しているので、仮想通貨の取引で得た利益分を確定申告で納める必要があります。
また、住民税・復興特別所得税(利益の10%)を含めた金額を納税すると覚えておきましょう。
Binance(バイナンス)で利益が出て確定申告が必要な人
Binanceで利益が出て確定申告が必要な人は、本業以外の収入が仮想通貨を含めて20万円以上ある人です。
(参考:国税庁「給与所得者で確定申告が必要な人」)
仮想通貨の利益が20万円に達していなくても他の副業をしている場合は、他の副業の利益も合算して計算しなくてはいけません。
上記のように、雑所得は他の副業も合算する必要があります。
副業を複数こなしている方は、特に気をつけてください。
Binance(バイナンス)で税務報告を取得する方法
Binanceで「税務情報API」を作成することで、自分の税務報告を取得できます。
具体的な方法は、以下画像付きで解説していきます。
最初に、Binanceのログイン画面から右上の人型メニューバーをクリックします。
メニューから「API管理」を選択します。
「API管理」を選択します。
税レポート用の固有のAPIと秘密鍵が送られてきます。
この鍵をコピーして、外部の税計算ツール(Koinly、BearTaxなど)に接続することで自分の税情報を管理できます。
Binance(バイナンス)の利益の税金対策
Binanceでを使って出した利益の税金対策をご紹介します。
以下4つの方法です。
- 利益を20万円以下に抑える
- 損失を確定させる
- 法人にする
- 海外移住する
1つずつ解説していきます。
利益を20万円以下に抑える
20万円以上の利益を出さなければ、確定申告や税金を支払う必要はなくなります。
仮想通貨の取引であれば「確定すると利益が20万円以上出てしまう状態の時に、あえて利益確定せずに保有したままにしておく」といった方法が可能です。
年が変わったタイミングで利益確定をして、毎年利益を20万円以内におさえれば節税効果があります。
確定申告と納税の手間を考慮すると、利益が20万円未満の方は特別な理由がない限りは利益確定を避けて合計の利益を20万円以下におさえた方がよいでしょう。
損失を確定させる
損失を確定させることで節税ができます。
例えば、利益が30万円、確定していない含み損が20万円あったとしましょう。
上記のケースでは、含み損を確定させないまま放置しておくと30万円が課税対象になってしまいます。
しかしながら、20万円の損失を確定させた場合は合計の利益は10万円になるため確定申告が不要になります。
税金の計算をする際は、必ず含み損状態の仮想通貨があるかどうか確認しましょう。
法人にする
法人を作ることで仮想通貨の利益にかかる税金を節税できるケースがあります。
前述したように、個人の所得税だと累進課税制度が適用されて最大で55%税金がかかる仕組みです。
一方で、法人として仮想通貨の取引をする場合は法人税が適用されて税率を20%まで下げられます。
利益が大きくなっている方は、法人化を検討しましょう。
なお、法人化するデメリットとしては「含み益に課税される」という点が挙げられます。
含み益に課税されると、利益が確定していない状態で課税されるリスクがあります。
また、含み益と同様に含み損も計上されるルールです。
海外移住する
海外移住することで仮想通貨の節税できるケースがあります。
- ポルトガル
- ドバイ
- マレーシア
- シンガポール
- エルサルバドル
上記の国は、仮想通貨の取引は非課税(0%)となっています。
上記のような無税の国で仮想通貨の取引をすれば税金はかかりません。
また、ドイツのように保有して1年以上経過した仮想通貨の所得税を非課税にしている地域があります。
言語の壁や文化の違いでライフスタイルが劇的に変化する点がデメリットとなる可能性がありますが、節税を第一に考えるなら移住を検討しましょう。
Binance(バイナンス)で出た利益を確定申告しないとバレる?
日本の取引所と比較すると、海外仮想通貨取引所であるBinanceで脱税をしてもバレる可能性は低いです。
とはいえ、Binanceから直接日本円を受け取れるわけではないので、利益を確定する時は必ず日本の取引所・銀行を通す必要があります。
日本円にした時に、国税庁にバレてしまう可能性が高いです。
確定申告をして、税金対策をしておきましょう。
Binance(バイナンス)の税金に関するよくある質問
Binanceの税金に関するよくある質問をまとめました。
- 確定申告しなかった場合にペナルティはありますか?
- 税金額が大きすぎて払えない場合はどうしたらいいですか?
- 損益通算、繰越控除はできますか?
1つずつ、回答していきます。
確定申告しなかった場合にペナルティはありますか?
結論から言うと、ペナルティはあります。
脱税のペナルティとして、延滞税や無申告税がかかってしまいます。
ペナルティの種類と罰金は以下の通り。
ペナルティ名称 | 新たに課せられる税率 |
---|---|
延滞税 | 税率2.5%~14.6%が新たに課せられる。
滞納していた期間が長くなればなるほど増えるペナルティ。 |
無申告加算税 | 税務調査の通知が届く前:5%
税務調査の通知で更生:10% 税務調査による決定後:15% |
重加算税 | 納税金額の約35%~50%を上乗せて支払い |
なお、脱税容疑で逮捕されるケースもあります。
有罪判決となった場合「1,000万円以下の罰金」または「10年以下の懲役」です。
税金額が大きすぎて払えない場合はどうしたらいいですか?
税金が払えない場合、納税までの期間延長の申請ができます。
その場合、利子税が新たに発生します。
損益通算、繰越控除はできますか?
損益の通算や繰り越し控除はできません。
そのため、他の事業で損をしていたとしても仮想通貨の利益の納税額は確保しておくのが良いでしょう。
Binance(バイナンス)の税金|まとめ
今回は、Binanceの税金について解説しました。
- Binanceで税金がかかるタイミングは5つ
- 仮想通貨同士の税金に要注意
- 仮想通貨の税金は累進課税が適用される
- 税金対策として「利益を20万円以下に抑える」「海外移住する」「損失を確定させる」「法人にする」が有効
- 現在日本人の登録ができないBinanceのかわりにBybitが人気
税金は滞納したり未納のままでいたりするリスクやデメリットの方が大きいため、節税対策をしつつ納税するのが良いでしょう。
「脱税しているつもりはなかったのに、結果そうなってしまった…」という状態を避けるために、税金の知識をつけて準備をしましょう。